土地を売却して納税資金を調達する時代は終わった

以前は、現金がなくて納税が出来ないときは、相続した家や土地、マンションなどの不動産を売却したお金で相続税を納めることが一般的でした。市場価格が高く、速やかに売却できる場合はそれも可能ですが…

 

 

 

 

 

◆郊外の土地は特に売りにくい

少子高齢化に伴う都心回帰などにより、都心と郊外の資産格差は広がる一方です。駅から徒歩10分以上離れた土地の市場価格は特に下落基調にあり、売却が難しい時代になりました。

 

◆仲介業者に安く買いたたかれることも

相続の際は10か月以内に決済し納税しないと滞納税が発生します。急いで売却して納税しなければという焦りが出て、仲介業者の圧力に負け、安い価格で仕方なく売却してしまうという事例も少なくありません。

 

◆納税資金に充てるつもりが赤字になる

その結果、仲介手数料や諸費用、譲渡所得税や復興税を差し引いた残りを納税資金に充てることとなり、赤字になってしまうことも多々あるのです。それらの税は翌年の確定申告時に表面化するので、特に注意が必要です。

少子高齢化に伴う都心回帰などにより、都心と郊外の資産格差は広がる一方。
不動産の時価(市場価格)は下落基調にあります。
土地を売却して納税資金を調達する時代が終わったといっても
過言ではありません。


参考コラム→「物納は合理的



2021年07月06日